特集 思考にきく発問
経験型実習教育に欠かせない発問の力─オープンリード,リフレクション,‘I’メッセージ
安酸 史子
1
1防衛医科大学校 医学教育部看護学科
pp.276-281
発行日 2017年4月25日
Published Date 2017/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200721
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
正解を強くもちすぎないこと
まず,質問,発問を定義すれば,「質問」は学生がわからないところを先生に聞く問いで,「発問」は,教師が,学んでほしいこと,わかってほしいことがあって,学生の思考を働かせるために発する問い,となります。基本的に,教育目標がなければ,効果的な発問はできません。
しかし,教育目標を設定さえすればよい,というわけではありません。教師の頭のなかに,明確にこうでなくては,という強い正解がある場合は,言い方としては思考を誘う発問の形であっても,学生の思考は広がったり,深まったり,耕されたり,疑問をもったりしません。
Copyright © 2017, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.