実践報告
基礎看護学教育における対面式教育とe-learningを併用した学習法の提案─学生の主体的な学習を促すための取り組み
秋山 直美
1
1京都大学医学部附属病院 臨床研究総合センター データサイエンス部
pp.126-131
発行日 2017年2月25日
Published Date 2017/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200688
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
緒言
看護系の教育課程では,学生に一定の看護実践能力を備えさせることと,その看護実践能力を生涯にわたって向上させるような基礎能力を身につけさせることが期待される1)。近年,インターネット技術を用いた学習形態であるe-learning教材の活用が注目され,次第に広まりつつある2-4)。オンライン学習に関する研究をシステマティックレビューした結果では,e-learningと対面式教育方法の併用は学生に対して高い学習効果をもたらす可能性があるが,実証的研究自体が少なく,さらなる研究が必要であることを報告している5)。
看護系大学では,1年生を対象にして基礎看護学を開講することが多い。低学年のうちに,看護実践能力を主体的に学ぶための基盤が築かれることは,その後の大学生活の学び全体に影響する。本稿では,基礎看護学教育において対面式教育とe-learningを併用して,学生の主体的な学習を促すための取り組みを行ったので報告する。なお,ここでの学生の主体的な学習とは,学生の自発的な予習・復習への取り組みを指す。
Copyright © 2017, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.