実践報告
新生児沐浴技術の教育課題に対応したe-learningの開発
佐藤 珠美
1,2
,
猪谷 生美
2,3
,
後藤 智子
4
,
大塚 亜沙子
2,5
1佐賀大学医学部看護学科
2前 日本赤十字九州国際看護大学
3久留米大学医学部看護学科
4日本赤十字九州国際看護大学
5帝京大学福岡医療技術学部看護学科
pp.692-696
発行日 2015年8月25日
Published Date 2015/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665200279
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はじめに
新生児沐浴(以下,沐浴)は,清潔のほかに,観察,抱き方,移動,安全,おむつや衣類の交換,新生児との相互作用など,複数の看護技術を学ばせることができる教育プログラムである。一方で,沐浴は育児経験がほとんどない看護学生にとって難易度が高い技術である。そのことが,看護学生の緊張や不安1,2)を高め,さらなる悪循環2)を引き起こすと言われている。特に頭部の把持や固定が難しく3),未熟な抱き方4)による落下の危険4,5)も指摘されている。
安全に沐浴するためには,原始反射,未定頸,脱臼しやすい,脆弱性など新生児の特徴や反応を理解し,それに合わせた方法で実施する必要がある。また,このような技術は,講義や演習だけで習得できるものではなく,予習・復習(反復練習)に利用できる教材が必要である。
そこで,看護学生の沐浴技術の習得における教育課題を明らかにし,これらの課題を解決するためのe-learning教材(以下,本教材)を開発したので報告する。
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