増大号第2特集 看護学生・教員エッセイ─入選エッセイの発表
学生部門
【柳田邦男賞】看護って,愛だと思うのです。
本間 陵太
1
1秋田大学医学部保健学科看護学専攻
pp.628-629
発行日 2016年8月25日
Published Date 2016/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200558
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- 文献概要
私が高校2年生のとき,祖母が脳梗塞で倒れ片麻痺になりました。祖母は大好きだった編み物もできなくなり,言葉をうまく発することもできなくなりました。リハビリも一生懸命がんばりましたが,再び脳梗塞を起こしてしまいまったくの寝たきり状態になってしまいました。経鼻経管法で栄養を摂るようになり,吸引も必要となりました。吸引されるたびに祖母の顔は苦痛に歪みます。私は苦痛に歪んだ祖母の顔を見ることができませんでした。そしてあるときから祖母は両手を拘束されるようになり,私はその光景を見たときひどくショックを受けました。私はそのできごとをきっかけに医療の在り方,看護の在り方について考えるようになりました。
その後祖母は闘病の末亡くなり,私は看護の道を目指しました。
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