第2特集 看護学生論文―入選エッセイ・論文の発表
エッセイ部門
【柳田邦男賞次点】扉
松野 想平
1
1自衛隊中央病院高等看護学院
pp.618-619
発行日 2011年8月25日
Published Date 2011/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101829
- 有料閲覧
- 文献概要
意気揚々と病院の扉を叩いた。今回は初めて患者さんを一人で受け持つ,いわば独り立ち実習。前回は3年生と一緒の実習だったが今回は自分一人の力で看護するのだ。私は,実習に行く前から,「まずコミュニケーションをたくさんとって,全身清拭をして,車椅子移乗して……」と意気込んでいた。
受け持ち患者が決まり,ベッドサイドに挨拶へ行った。70代の男性A氏,肺癌の疑いで検査入院目的の方だった。
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.