特集 あなたの「見方」に現象学を
私を揺り動かし,新たな意味に気づいていく─看護教員の語り,現象学的分析の試み
西村 ユミ
1
1首都大学東京健康福祉学部看護学科
pp.268-279
発行日 2016年4月25日
Published Date 2016/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200476
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看護教員の語りを分析する
近年,哲学に関心をもつ看護職が増えている。教育や研究にも哲学は導入され,とりわけ現象学から,大きな力を得ていると思われる。看護職はこの哲学をどのように学んでいるのだろうか。
本稿では,看護教員T先生の,哲学の授業を受けた経験に関する語りを,本特集のテーマでもある“現象学”を手がかりに分析し,その記述からこの問いを探ってみる。なお,T先生の受けた哲学の授業は,本特集の執筆者でもある榊原哲也先生(以下,S先生)を担当をした。この授業内容については,同特集内【現象学はあなたにもきっとおもしろい】を参照頂きたい。この授業はT先生たちに哲学を学ぶことの楽しさを教え,さらには,新たな企画を立ち上げる力を与えた。それはS先生と一緒に進められた。なお,本稿での「哲学」は,主に「現象学」にかかわる内容である。
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