連載 看護教育×法律相談 知っておきたいトラブル対応のポイント・1【新連載】
看護教員が法律を学ぶ意味とは
星野 豊
1
1筑波大学人文社会系
pp.69-71
発行日 2020年1月25日
Published Date 2020/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201409
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はじめに
はじめまして。私は大学で法律を教えています。この連載では、看護師養成機関の運営・教務のなかで起こるトラブルについて、教員の皆さんへ法律的な側面からアドバイスや注意喚起などを行っていきます。
読者の皆さんは、これまで似たような記事や書籍を目にされたことがあるかもしれませんが、それらは裁判例を取り上げて、そこでの問題点を解説するものではなかったでしょうか。しかし、当事者間の信頼関係が壊れきって訴訟に至った事例ばかりを見ても、実務でどこまで参考にできるかは定かではありません。
そこで、この連載ではトラブルになるのを避けたり、トラブルが起こった場合に当事者間の信頼関係を損なわないようにして、問題を本当の意味で「解決」することをめざします。あらかじめ決めておかなければいけないことや、すぐに対処しなければいけないこと、事態を悪化させないために注意することなど、現実的なリスクマネジメントを基本として、知っているようでじつはよく知らない事柄の説明までしていきたいと思います。ここで学んだことを、学内規則の策定や職員会議での提案の参考にしたり、学生への指導の根拠にして、教務に役立てていただければ幸いです。
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