連載 卒業前の看護実践能力育成への取り組み 愛知県立大学看護学部「看護の統合と実践」検討プロジェクト・2
OSCEとSP導入への取り組みプロセス
曽田 陽子
1
,
広瀬 会里
1
1愛知県立大学看護学部
pp.964-970
発行日 2014年10月25日
Published Date 2014/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200016
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はじめに
本学では「看護の統合と実践」科目(30時間)の前半16時間を,卒業前の看護実践能力の確認,定着を図る時間にあて,「一次救命処置」「BPSD*1を呈する認知症高齢者との関係構築の技術」「静脈血採血」「輸液療法を受ける患者の寝衣交換」「フィジカル・アセスメント」を実施することは前稿で説明したとおりである。また,臨床ニーズが高い生活行動援助である寝衣交換とフィジカル・アセスメントでは看護実践能力を客観的に確認するためOSCE*2を行うこととし,さらに寝衣交換では,「ある状況にある個人に対して,健康問題を総合的に査定し,対象の主体的な意思決定や健康への取り組みを支え,かつ必要とされる看護援助を確実な技術をもって実施できる能力」を臨場感ある患者とのコミュニケーションの中で発揮できるようSP*3を導入した。本稿ではこのOSCEとSP導入の取り組みプロセスについて紹介する。
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