第2特集 看護学生論文─入選エッセイ・論文の発表
論文部門
全失語症の小児と家族との関わり―食事の自力摂取に向けて
増田 苑美
1
1佐賀女子高等学校衛生看護専攻科
pp.733-736
発行日 2014年8月25日
Published Date 2014/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102786
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はじめに
今回,一日にして全失語症となった学童期の小児を受け持った。受け持ち時は回復期であったが,ADLはほぼ全介助であった。受け持ち初日,筆者は「なにを援助したらいいのだろう」と考えながら,家族による食事介助の様子を見ていた。母親がスプーンを口元まで運んだとき,Aちゃんの口元にご飯がついてしまった。そして,次の瞬間児が自然に口元に手をもっていき,ご飯を口の中にいれた。「あれ?自分で食べられるのかな。きっと食べられる」そう感じた。
食事の自力摂取に向けて筆者が行ったことの有効性について,患児と家族の変化から明らかにしていきたい。
症例をまとめるにあたり,受け持ち患者の家族の同意を得,実習病院,個人が特定できないように配慮した。
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