第2特集 看護学生論文─入選エッセイ・論文の発表
論文部門
内服を嫌がる幼児期の患児に対し,母親と共に内服方法の工夫を行って
原槙 淳朱
1
1佐賀女子高等学校衛生看護専攻科2年
pp.726-729
発行日 2013年8月25日
Published Date 2013/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102484
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
小児期は最もけいれんを起こしやすく,その原因には,熱性けいれん,てんかん,急性脳炎・脳症などがあげられる。てんかんや,急性脳炎・脳症が原因のものは,けいれん重積に陥りやすく,予後不良となる場合もある。
けいれんは発作の予防が重要であり,抗けいれん薬の正確な内服が必要で,家族や周囲の人々の理解と協力は欠かせない。しかし,幼児期には,苦味のある薬を嫌がって吐き出したり,拒否したりすることも多く,子どもの成長・発達,嗜好,機嫌,内服経験の有無を考慮し,その子どもに合った与薬方法を選択し,内服に伴う苦痛を最小限にする援助技術が必要となる。
今回受け持った患児にも,けいれんのコントロールのため,母親による与薬が必要だった。患児は苦味のある薬を嫌がり与薬しても吐き出していたため,母親と相談しながら患児にあった最適な方法を考え出し,その結果患児が嫌がることなく与薬を行うことができた。幼児期の与薬の方法について振り返る。
症例をまとめるにあたり,受け持ち患者・家族の同意を得,実習病院・個人が特定できないよう配慮した。
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.