特別記事
大学教育の質保証を考える―大学教育学会2012年度課題研究集会in出雲に参加して
近藤 麻理
1
1東邦大学看護学部
pp.200-206
発行日 2013年3月25日
Published Date 2013/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663102337
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はじめに
2012年11月23,24日に開催された大学教育学会2012年度課題研究集会の統一テーマは,「グローバル社会における大学教育の質保証」。これに先立ち,同年8月,中央教育審議会の新しい答申では,「新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて─生涯学び続け,主体的に考える力を育成する大学へ」が取りまとめられた。これは,これまで以上に大学教育の質的転換を強く求める内容であり,企業や地域社会との連携も視野に入ったものになっている。この中央教育審議会の副会長・大学分科会長の安西祐一郎氏が,この研究集会で基調講演を行った。神在月である11月に全国の八百万の神たちが出雲に集合したように,日本国内の大学教育改革に情熱あふれる教職員たちが多く集まっており,大学教育に携わる教員として私も充実した時間を過ごした。
本稿では,大学教育における教員のあるべき姿とは何か,教員業績評価のありようとその成果,教育の質保証のために重要なFDについてなど,研究集会で得た情報と看護教育の質保証について私自身が考えたことを交えながら報告する。
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