特集 研究者育成のための質保証におけるグローバルスタンダード
研究者育成の質保証の現状と課題
牧本 清子
1
1大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
キーワード:
研究者育成
,
米国国立看護研究所
,
研究環境
,
留学産業
,
メディカル
Keyword:
研究者育成
,
米国国立看護研究所
,
研究環境
,
留学産業
,
メディカル
pp.6-14
発行日 2012年2月15日
Published Date 2012/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100612
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
近年,米国の教育・研究のシステムが日本にも導入されるようになったが,日米のシステムの背景の相違があまり検討されずに導入されている面がある。本稿は,わが国における研究者育成の質保証の現状と課題がテーマであるが,米国の研究環境の具体例(米国の看護研究機関の設立による看護研究発展の戦略,および看護大学などにおける研究環境)を紹介することにより,わが国における看護領域の教育,研究について考察する。加えて,看護教育・研究面で急成長しているアジア諸国の教育・医療の背景を紹介し,日本における研究者育成の質保証を検討する。
研究の質保証のためには,研究に適した環境の提供,研究のためのさまざまな人的・物的資源の提供,そして研究に費す時間の確保が必要である。本稿では最初に米国の看護研究の発展の歴史的戦略を紹介し,そして筆者の米国での体験を織り交ぜ,米国の医学系の研究環境を紹介する。
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.