連載 都立看護学校7校の新カリキュラムへの取り組み【専門科目編】・1【新連載】
専門分野I・基礎看護学
齊藤 茂子
1
,
中山 富子
2
,
熊谷 祐子
3
,
早坂 直子
4
,
松井 美子
5
,
森 祐子
6
,
柳田 徳美
7
1東京都立板橋看護専門学校
2東京都立府中看護専門学校教務係
3前東京都立荏原看護専門学校
4東京都立広尾看護専門学校
5東京都立板橋看護専門学校
6東京都立北多摩看護専門学校
7東京都立広尾看護専門学校
pp.610-612
発行日 2008年7月25日
Published Date 2008/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100961
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はじめに
今回のカリキュラム改正では,専門分野Iは基礎看護学と基礎看護学実習で構成され,専門分野II,統合分野につながる位置づけとなっている。そのため基礎看護学は,各看護学および在宅看護論の基盤となる看護全般の知識・理論を学ばせる領域であるとともに,基礎的技術の修得が教育内容となる。
今回の改正では,看護実践力の強化がうたわれ,看護技術の到達度も示されていることから,看護技術教育に求める課題も大きい。校内実習では,時間数が各領域中最も多い基礎看護学が技術教育に負う責任は大きく,演習(都立看護専門学校における校内実習)*を強化した内容も求められている。また,コミュニケーション・フィジカルアセスメントについても特に強化すべきとされており,臨床で使える技術として身に着けさせるための工夫が必要である。都立看護専門学校(以下,都立看学)新カリキュラム案では,専門基礎分野に形態機能学を導入し,日常生活行動と人体の構造と機能が繋がるような設定を試みた。このため,形態機能学と看護技術との内容精選も課題である。
また,この改正により,統合分野が設置され,これまでの基礎看護学に位置づいていた看護管理や看護研究・国際看護などの,屋根となる部分の教育内容の位置づけを検討する機会も得ることができた。
このことから,基礎看護学において学ばせる教育内容を明確にし,看護学の土台となり得るための構築を試みたのでここに報告する。
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