連載 シカゴ通信&JNEセレクション・5
アメリカの看護学を日本に取り入れるということ
岸 利江子
1
1イリノイ大学看護学研究科博士課程
pp.562-563
発行日 2008年6月25日
Published Date 2008/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100948
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翻訳だからわかりづらい?
私が留学を通して追求したかったことの1つは,アメリカで発達した看護学を日本に取り入れることはどの程度可能なのかということでした。日本の看護学はアメリカの影響を強く受けてきました。教科書や論文では,アメリカの看護理論や研究結果を引用し参考にしたものがたくさんあります。私が日本にいた頃に知った看護理論もほとんどがアメリカのものでした。それをうまく理解できなかったときに,「翻訳本だから言葉がわかりづらい」とか,「結局,これはアメリカで生まれたもので,日本のものではないから無理」という理由づけをして理解を多かれ少なかれあきらめてしまうのは仕方ないことなのか,それともあと少しの努力をすれば乗り越えられるものなのか,答えが出ないでいました。
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