特集1 看護学生の論文
入選エッセイ・論文の発表
エッセイ部門
「変」という感情が「関心」にかわるまで
岡田 麻紀
1
1松山看護専門学校医療高等課程准看護師科(投稿当時)
pp.668-669
発行日 2007年8月25日
Published Date 2007/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100728
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- 文献概要
私は35歳の看護学生である。家庭では41歳の口八丁の夫と9歳と3歳の娘に囲まれて暮らす平凡な主婦で,家族が留守の時間帯を有意義に過ごしたいと考え,看護学校の准看護師科に入学した。将来,患者に感謝される看護師として活躍できる自分を夢見ながら勉強し2年生になった。
2年生後半の精神看護実習で統合失調症の患者Aさん(60歳台,男性)を担当した。Aさんは無表情で顔は汚れ,無気力を感じる顔つきであった。10月にもかかわらずノースリーブのシャツ。ズボンはずり下がって,タバコで焼いた痕跡がみられた。衣服への関心は低く,まったく清潔感の感じられない印象であった。
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