コーヒーブレイク
所かわれば
Y. M.
pp.366
発行日 1985年4月1日
Published Date 1985/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203321
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過日,近親の葬儀があった.とにかく過去に約50年前の葬式以来初めてというわけで,私にとってもその土地での葬式は初体験.東京から出かけてゆく人の都合もあって,先方に当日の式次第を電話であらかじめ聞いたところ,東京から新幹線でわずか1時間余りの距離でありがながら,東京での経験とかなり違うので,判断に迷ってしまった.自宅ではお通夜の次の日,お昼に出棺,火葬場へ行き,そこでお骨にして,それをお寺に送り,そこで葬儀,というのである.告別式はというと,それは葬儀といっしょだという.出棺のときは近所の人が見送りをする.したがって一般の会葬者はお寺の葬儀に参列してもらうことになるという.
私の多くの経験では,自宅でもお寺でも,葬儀を行ってから一般の会葬者との告別,そして出棺,という順序であったので,出棺の際に親戚を代表して挨拶せよという葬儀屋の要求に,いささか挨拶の内容に戸惑ったのである.いつものご会葬頂きという挨拶は役に立たない.近所の人は外で出棺を待ち,それを見送るだけである.
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