病院管理フォーラム 経営管理—職員活性化の歩み・8
「かわらなきゃ」でも変わらないこと
塩谷 泰一
1
1総合病院坂出市立病院
pp.422-423
発行日 2000年5月1日
Published Date 2000/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902998
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これまで各管理職が職員活性化の過程を,1)「かわらなきゃ」の三つの原則,2)コンピュータネットワークの導入は組織風土を変えたか?,3)当たり前のことを当たり前に,4)看護部がかわったわけ,5)災いを転じて福となった!,6)全員参加の部会活動が生み出したもの,7)「地域密着・患者密着」医療を目指して,と題して報告してきたように,確かに坂出市立病院は変革を遂げた.ひたすら日常性に埋没していた職員が,「かわらなきゃ」と意識を覚醒させ,病院再生に向けてベクトルをあわせた結果,1998年度をもって不良債務は解消し,通常の自治体病院としての医療レベルを回復した.しかし,あらゆる面での健全化が達成されたわけではない.基本理念である「市民が安心して暮らせ,心の支えとなる病院に」の実現にはほど遠く,解決すべき多くの問題を抱えている.
本稿では,「かわらなきゃ」でも変わらないことをとおして見えてくる自治体病院職員のあるべき姿についての私見を述べ,この連載の終わりとしたい.
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