実践報告
共感ロールプレイ―看護対人技能訓練の開発と実際
畑 吉節未
1
,
米谷 淳
2
1兵庫県立柏原看護専門学校
2神戸大学大学教育推進機構
pp.78-83
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100210
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ロールプレイは,有効な看護教育技法の一つである1, 2)。ロールプレイにより,学生はこれまで学んだことや過去の体験などを想起して,何らかの感情を体験し3),現実的な洞察力や自信,技能を獲得する4)。
ロールプレイを用いた看護教育は,1983~1999年までに106件の報告があるのに対して,この4年間では157件と約1.5倍に増加した。人間関係能力育成を強調した看護師養成課程新カリキュラムが導入された2000年頃から,ロールプレイを看護教育の実践に取り入れようとする動きが高まっている5─7)。
「最近の若者たちのhuman skillの発達状況が年々未熟化している」「学生を何の準備もなしに病棟に送り出すことは危険かつ困難なこと」との指摘がある8)。対人技能,特に共感的能力の育成・向上が看護教育に求められている。
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