CHEC-TIE—よい医師—患者関係づくりのために・21
ロールプレイから医師患者関係を見直す
箕輪 良行
1
,
柏井 昭良
2
,
竹中 直美
3
1自治医科大学大宮医療センター総合医学第2
2自治医科大学看護短期大学
3日鋼記念病院医学情報部
pp.1660-1661
発行日 1998年9月10日
Published Date 1998/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909418
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ロールプレイで肺癌患者を演じた医学生の感想
BSLにきた5年生のキムラ君は,病棟で受け持ちの患者さんをシミュレートして患者役を演じた.56歳の男性,肺癌で手術予定の患者さん.診察するのは同じグループで別の病棟で実習中のカンダ君である.医療機関への初診時を設定し,30分間で面接と身体診察を済ませて診療を終了することが課題である.あらかじめ医療面接の講義とビデオを用いた演習を半日行った.AVで観察しながら,外来診察室でロールプレイしてもらった.「おはようございます.学生のカンダです.少しお待たせしてすみません.キムラさんですね.今日はどうなさいましたか」
9カ月前の職場検診で,胸部X線検査で異常を指摘されたが放置.最近,咳と痰が増えて血痰も出現したため受診した.タバコは1日2箱35年間で,既往歴はなく父親を胃癌で亡くしたと話した.持参した検診の報告書によると,左中肺野に約1.5cmの腫瘍影がある.カンダ君は胸部などの診察を済ませて患者役のキムラ君に説明した.
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