特集 看護学実習 教員・指導者・学生,三者の体験から
第2部 省察的学習を基盤とした看護学実習
大分大学医学部看護学科基礎看護学実習での取り組み
4年生の「基礎看護学実習カンファレンスへの参与」における学び
前川 幸子
1
,
原田 千鶴
1
1大分大学医学部看護学科基礎看護学
pp.998-1005
発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100168
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はじめに
卒業を目前にした学生たちは,4年間の看護基礎教育をどのように経験し,学びの履歴をどのように形成しているのだろうか。このような素朴な問いを4年生に向けてみても,4年間の学習を凝縮して返答するのは困難なようで「いろいろあったから……,すべてということでしょうか」などと困惑した表情になるばかりである。これまでの学びが散在している状況を,学生自身で捉えるためには,自己の経験を相対化し,看護現象を振り返ることで意味を見出すという省察的な学習が必要である。
そこで「看護教育学」の授業において,4年生が2年生の看護学実習カンファレンス(以下,CFと略)に参与するという学習方法を導入した。本稿ではその学習内容について,4年生の意見を中心に紹介する。
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