昭和49年度「高木賞」を受賞された日本チャリティプレート協会参与 小野 勲（おの・いさお）先生

　小野勲先生は，昭和6年から41年の長きにわたり教育界に活躍され，しかもその間，東京市立光明学校，東京都立水上小学校，東京都立光明養護学校と，恵まれない子供のために，30有余年を献身的に奉仕された．とくに，昭和33年光明養護学校長に着任されてからは，全国肢体不自由養護学校長会長，全国養護学校長協会長などの要職に就任し，席の温まる暇もなく全国各地を東奔西走して，わが国の養護学校教育の創設に，多大の貢献をされたのであって，深く敬意を表する次第である．

　また，昭和38年には汎太平洋リハビリテーション会議にマニラへ，昭和44年には国際リハビリテーション会議に英国へ，教育界を代表して出席され，広く国際的な視野にも立って研究を深め，この道の先駆者として活動された．私も不思議な縁でその2回ともお供し，同じホテルで起居を共にしたが，先生のご両親への思いやり，部下や友人に対する心づかいなど，改めてその偉大な人間性に触れ感銘したのであった．