特集 「地区診断ができない」を克服する
「地区診断の基礎教育」の現状と課題—時代の流れを追って
大野 絢子
1
1群馬大学医学部保健学科
pp.610-616
発行日 2001年8月10日
Published Date 2001/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902469
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昭和45年当時の保健婦教育
教育方針と地区診断
まず昭和45年当時の保健婦教育を振り返り,地区診断がどのように教授されていたのか見てみたい。群馬県立福祉大学校では,保健婦課程をコアカリキュラムにより編成していた。教育目標には「地域社会の保健問題を発見し,それを解決するための保健計画に参画できる能力を養う」「社会情勢に直結した公衆衛生上の問題を把握し,それに対処できる能力を養う」と明記しており,明確に地区診断を核にした教育の方向を打ち出していた。またカリキュラムは「公衆衛生看護論」と「実習・研究」を中心に編成していた。
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