特集 「地区診断ができない」を克服する
フォーカス・グループ・ディスカッションによるニーズ把握の技法
當山 紀子
1
,
渡邊 雅行
2
,
中村 安秀
2
1Health and Development Service(HANDS)
2大阪大学大学院人間科学研究科
pp.602-608
発行日 2001年8月10日
Published Date 2001/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902468
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本稿では,私たちが作成した「フォーカス・グループ実践マニュアル」を,特に地区診断という実践の場面で活用することを念頭に紹介する。
私たちは,障害児の育児支援についての厚生科学研究のなかで,3年間にわたり「フォーカス・グループ・ディスカッション法による障害児ケアに関するニーズ調査研究」を実施してきた。生活水準や住民意識の変化に伴い,住民のニーズも当然変化していく。そのため,現代の障害児ケアに関する多様なニーズを把握するにあたり,量的評価だけではなく,質的評価も重要視しなければならないと考え,フォーカス・グループ・ディスカッション法(FGD)を活用することにしたのである(写真1)。
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