特集 保健婦活動に効果的に生かす地区把握
保健婦活動における地区診断の意義と課題
平山 朝子
1
1千葉大学看護学部
pp.267-272
発行日 1990年4月10日
Published Date 1990/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900044
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はじめに
この特集では「地区把握」という言葉が用いられているが,保健婦活動における地区把握とは何を意味するのだろうか。保健婦の実務のなかではこの言葉はどのように用いられているか。また教育の場ではどうか。
従来から使われているわが国の保健婦養成のための教科書などを調べてみると,「地区診断」と同じように用いられている場合もあれば,受持ち地区の診断から計画づくりの全プロセスを意味している場合もある1,2)。ある保健婦学校の例では,「地区把握実習」と称して地区の情報収集・分析,計画,評価の一連の過程を含む実習と定義している。したがって,それをなぜ計画作成過程と呼ばないのかと疑問を抱く。
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