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資源が少ない地域でもアイデアで精神障害への理解を広めよう—ステップアップ共同作業所開所記念イベント『第1回八ートフェスティバルINかすや』 任意団体「ヒューマン21」・ステップアップ共同作業所
pp.617-620
発行日 2000年8月10日
Published Date 2000/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902230
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春たけなわの3月25日,福岡県粕屋町の中央公民館ホールにビートルズのスタンダードナンバーが響いた。メリハリの利いたギターとドラムにのせて歌うのは,地元出身の人気バンド“筑豊のビートルズ”ことザ・フライングエレファンツ。客席では,小中学生,カップル,家族連れ,お年寄りとさまざまな聴衆がライブ演奏を楽しんだ。これは,県内17番目の精神障害谷の作業所として粕屋地区に昨年オープンした,ステップアップ共同作業所の開所記念イベント『市第1回ハートフェスティバルINかすや』の一場面である。この日は,精神分裂病の患者として精神医療コンシューマ&サバイバーとい立場で活動する広田和子氏の講演と,先述のザ・フライングエレファンツと当事者バンド「ザ・パレット」のコンサートが催され,当事者.家族や精神医療・保健・福祉関係者から一般住民まで約400人が来場した。
このイベントは,精神障害についての偏見をなくし,みんなが生活しやすい地域について考えるきっかけをめざして,ステップアップ共同作業所の運営主体で,障害者と家族およびボランティアで構成する任意団体市「ヒューマン21」が企画した。「作業所開設の趣旨説明に管内1市町を1つひとつ訪問して後援に人ってもらうなど大変でしたが,保健所の協力を得ながら開所にこぎつけ,今川のイベントも開催することができました」と,ハートフェスティバル実行委員長でヒューマン21の副会長でもある長井光一さん。
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