活動報告
主体的な学習を目指した教育方法の検討—ゼミナールを取り入れて
原田 小夜
1
,
畑野 相子
1
,
宇野 千賀子
1
,
高橋 里亥
1
,
平岡 千夏
2
1滋賀県立総合保健専門学校保健学科
2滋賀県立総合保健健専門学校保健学科
pp.591-596
発行日 1999年7月10日
Published Date 1999/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902013
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はじめに
平成9年度に保健婦教育のカリキュラム改正が行われ,単位制が導入され,科目立ても各校に任されることになった。本校では,保健指導論IIIとして120時間・4単位のゼミナール(以下ゼミとする)の学習を導入した。ここでいうゼミとは,「数人の学生プラス教師1人からなる集団のこと」である。ゼミを導入した目的は,学生が興味・関心・意欲をもって主体的に学習に取り組むことにある1)。ゼミは,高齢者保健,成人保健,母子保健,地域精神保健の4領域とし,1人の教員が1つのゼミを受け持ち運営する形態をとった。各領域の担当教員のプレゼンテーションの後に,学生が領域を選択した。学生は,地域のフィールドでの見学体験をもとに,領域ごとのグループテーマの学習活動と自己テーマでの学習活動とを並行して展開した。学生は,1年間のゼミの終了時に,このゼミの学習体験によって,主体的な学習とはどういうことかを実感できたと述べていた。今回,4領域の学習経過を振り返ることにより,学生の主体的な学習を促すための効果的な運営方法について検討した。
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