【実践報告】
2.シャント観察に音響記録を取り入れて―家族への指導方法の検討
高橋 京子
1
,
前田 明美
1
,
富樫 たつ子
1
1眞仁会三浦シーサイドクリニック
pp.81-83
発行日 2006年11月15日
Published Date 2006/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7003100278
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
Ⅰ.はじめに
透析患者の命綱であるシャントを良好な状態で保つためには,毎回の透析前後にシャント観察を行い,異常の早期発見に努めることが重要といわれている.医療者だけでなく,患者自身の日常のシャント管理も重要となる.なかでも聴診器でシャント音の確認をすることは,簡単な方法なので指導に取り入れている.しかし,音のとらえ方は個人の感覚の違いがあり,客観性に乏しく,表現することが難しい.そこで,シャント情報を音響記録にすることで,音そのものを情報として伝えることができることから,当院では2004年からシャント音を音響で記録し,スタッフ・患者指導に活用している.しかし,透析患者の高齢化や合併症により,日常管理の指導にも家族の協力が必要となってきている.そこで今回,家族に日常のシャント管理に関する具体的な観察方法や音響を利用した指導方法を実施し,その有効性を検討したので報告する.
Copyright © 2006, JAPAN ACADEMY OF NEPHROLOGY NURSING. All rights reserved.