特集 健康文化都市づくり事業のいま
「健康文化都市指定以外のまちの動き」
住民と一体となった健康なまちづくりを目指して—山鹿市からのメッセージ
永杉 喜美代
1
1熊本県山鹿市いきがい推進課
pp.318-321
発行日 1999年4月10日
Published Date 1999/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901963
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はじめに
山鹿市は平成10年12月末現在,人口3万3598人,高齢化率22.4%と,高齢化の進んだまちである。
昭和59年には「健康都市宣言」,平成5年には「福祉都市宣言」を行っているが,平成10年10月に山鹿市が実施した市民意識調査においては,「現在の山鹿市についてどんな印象を持っているか」という問いに対して,健康・福祉の充実したまちと答えた人は2.4%であった。
市民の健康に対する意識からみてもわかるように,当市の住民参加の協議会の1つである「健康づくり推進協議会」も活発ではなく,健康教育などについても同じ人の参加であることが多く,保健事業を進めるうえで,より積極的な広がりのある保健活動の必要性を感じていた。
このような中で,婦人の健康づくり事業で組織育成した「食生活改善推進協議会ヘルスメイト」の活動については,最近,自主活動が活発になり協議会を通して健康づくりの輪が広がりつつある。
しかし,食を通しての健康づくりから始めたヘルスメイトの活動には限界があり,市民全体を巻き込んだ健康づくりをいかに組織化して拡げていくか悩んでいた。
そんな折,保健所が取り組んでいる地域保健推進特別事業としての健康づくり推進ボランティア育成事業の話があり,平成10年度の協働事業として「健康づくりセミナー」に取り組みを始めた。
参加者募集については,山鹿市の広報誌を利用しての一般公募とし,住民の関心度を知る1つの手段にした。その結果,男性10人,女性20人の応募があった。
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