連載 野道を行けば・8
先生と呼ばれていた頃[その2]
頼富 淳子
1
1(財)杉並区さんあい公社
pp.660-663
発行日 1996年8月10日
Published Date 1996/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901403
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
手紙作戦
准看護婦学校80人の生徒の1人ひとりといかにして知り合うか,私にとっての難問の突破口を開いてくれたのは手紙作戦でした。
夏休みが近づいていました。3週間の夏休みは退学者が出る第2の関門なのです。一言も言葉を交わさないまま退学届をもらうことだけは避けたいと思いました。夏休みに入るまでの1週間,私はできるだけ多くの生徒に話しかけ,意識して1人ひとりの生徒を観察し,そのとき感じたこと,気づいたこと,気になったことなどのメモを作りました。
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.