研究
母と子の教室活動の評価[2]—教室活動の評価と担当保健婦の変化
麻原 きよみ
1
,
根橋 美保
2
,
百瀬 典子
2
,
丸田 美紀
2
,
丸地 信弘
3
1東京大学大学院医学系研究科保健学専攻博土課程(地域看護学教室)
2長野県波田町役場住民課
3信州大学医学部公衆衛生学教室
pp.309-314
発行日 1996年4月10日
Published Date 1996/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901346
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●要約
保健婦の活動は経験的になされることが多く,それが保健婦によって,論理的に考察されることは少なかったのではないだろうか。本稿は,母と子の教室活動の評価[1]の報告に基づき,教室活動の評価のあり方と,評価を行った教室担当の若い保健婦の主体的な変化に注目し,その変化をもたらした要因と意味を論理的に考察しようと試みたものである。
教室活動評価へのアプローチとして,教室活動の目的を仮説として評価すること,参加者とスタッフの両側面から評価すること,質量両側面からの評価の必要性について論じた。また,これらの評価をとおして,問題対処能力の形成という,教室活動だけでなく,保健活動全般にわたる基本的な共通目的を明らかにした。
担当保健婦の変化をもたらした要因と意味として,目的の認識,住民を主体とした発想の転換について論じ,保健婦という専門職にも問題対処能力という学習過程が重要であることを強調した。
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