特集 住民の主体性に基づく組織活動を・Ⅰ
保健婦のかかわりを徹底追求
組織活動研究会横浜集会全集録
2日目 系統学習・2
保健婦としての私の活動—健康教室の実践を通して
熊谷 勝子
1
1長野県松川町
pp.386-393
発行日 1983年5月10日
Published Date 1983/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206681
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不思議だ,おかしいと考えて
松川町では,保健婦3人が栄養士と組んで,それぞれの3つの地域の健康教室を,自分の考え方で進めました。それを途中で健康研究会に出して,分析した結果が,お配りした《健康教室の実践から「学習」を考える》という小冊子です。この課題は,《住民主体の活動は,住民の意識を主軸として展開されるものであり,それは日常進められる学習のあり方そのものの問題である》ということです。
私が松川町に入ったのは9年前です。その時は保健婦が健康教室をやるんじゃなくて,保健所の栄養士が《補助員》という,住民の中で健康教室を卒業した人を1人リーダーにして,そのリーダーが中心になってやっていました。何となくおかしいと思いました。住民1人1人が同じカリキュラムで勉強しなくては無理ではないか。それには,もっと身近で,普段着で気楽に受けられる健康教室を考えた方がいいと考えて,私は3つの地区に降ろしたんです。みんなのものになるには近くでやりゃいいという発想なんです,8年前は。
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