調査報告
電話相談における時間的集積性—精神保健センターでの活動から
本多 正喜
1
,
城田 陽子
1
,
金子 鈴
1
,
宇部 弘子
1
,
藤間 邦子
1
,
根岸 二三代
1
,
高橋 滋
1
1群馬県精神保健センター
pp.133-136
発行日 1996年2月10日
Published Date 1996/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901320
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●要約
群馬県精神保健センターの電話相談における時間的集積性について,平成5年4月から翌年3月までの1年間に複数の電話回線によって受理した相談を対象として,調査を行った。その結果以下のことが明らかとなった。
まず1日当たりの平均相談件数では5月は1月,11月および12月より多く,電話相談の件数が外気温や日照時間につれて変動している可能性が示唆された。
第2に時間帯別の年間相談件数では10時台が最多で,16時台と11時台も多かった。また月別に最多相談件数を示す時間帯を調べてみると,春から夏にかけては夕方に集中し,夏場には夕方に加えて午前中にもピークがあった。一方,晩秋から冬場にかけては午前中に集中し,2月以降はピークが徐々に午前から午後へと移行していた。この時間帯別の最多相談件数の年間変動にも,外気温ないし日照時間が関連している可能性が示唆された。
第3に曜日別の受理数では水曜日に少ない傾向があった。
したがって当センターの電話相談には,月別,時間帯別という点で時間的集積性のあることが明らかとなった。
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