特集 STDの理解とケア
STDの電話相談
番内 和枝
pp.232-234
発行日 1997年3月25日
Published Date 1997/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901667
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はじめに
近年,健康相談・医療相談をはじめとするさまざまな電話相談が全国各地で行なわれるようになりました。
電話相談は,主導権が相談者の側にありますから,わざわざ出掛けて行くこともなく,日本全国(外国からの利用者もありますが)相談する側のホームグラウンドから,しかもほとんどが無料で相談をすることができます。また電話を媒介としていますから,受け手側と直接対面することもなく,相談の回答が自分の意に沿わなければ名前も住所もいわず,プライバシーも侵害されることなく切ってしまうことができるなどの利点があって,老若男女を問わず多くの人々に手軽に利用されています。またその反面,妊娠や人工妊娠中絶,STDなどに関する相談のように電話だけでは解決しにくいことも多くあるのですが,医師の診察やカウンセリングを受けることを勧めても,果たしてその後どのようになったのかを見極めることや,追跡調査ができないという欠点も合わせ持っています。
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