連載 保健婦日記—七年目のひとりごと・3
ネットワーク
伊藤 雅代
1
1キャノン(株)平塚事業所健康管理室
pp.734-735
発行日 1992年9月10日
Published Date 1992/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900564
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はじめに
産業保健は、保健婦がたった一人頑張ってもたいした活動はできないもので、チームがあって初めて効力のある活動が展開できるものだと、最近つくづく感じている。企業で今までいわれてきた「安全衛生」という視点から考えると、総括安全衛生管理者、専任の衛生管理者がいて専属の産業医が必要である。しかもその三者が、安全衛生活動に興味と理解と熱意を持って取り組んでいる、という状況がベストである。現在、労働省で提唱されている健康の保持増進活動・健康づくりという視点から考えると、上記の三者に加え看護職の他に栄養士、ヘルスケアトレーナー、カウンセラーなどの専門家の力が必要となってきたというのが現状である。
企業はトップの姿勢が、そのまま仕事の体制に直接影響を及ぼすために、一般的には熱心な工場長や所長がいる事業所の活動は非常に活発で、そうでないところはそれなりに……となっているようである。また、大変熱心なスタッフがいて、その熱意と努力がトップを動かしたという事業所も多い。
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