Japanese
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特集 脳血管障害者と地域生活
地域ネットワーク
The Networking at the Community.
長谷川 幹
1
Miki Hasegawa
1
1日産厚生会玉川病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation, Nissan Kosei-kai Tamagawa Hospital
キーワード:
自主グループ
,
障害者主体
Keyword:
自主グループ
,
障害者主体
pp.1351-1355
発行日 1997年12月10日
Published Date 1997/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108546
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はじめに
脳血管障害者が地域で生活していくには,「こんな体になってみじめ」などという思いや,段差の障壁などハードルをいくつも越えなければならない.また,「中途」障害のため,脳血管障害者は病前の生活のイメージが鮮明に残っており,病前の状態を基準にして現在の状態を比較し,「まだよくなっていない」と考え,「もっとよくなりたい」という機能面の改善に目が向き,障害を抱えながら新たな生活を再構築する方向に向くのが困難になる.
このように,脳血管障害者はさまざまな問題を抱えながら生活していくことになるので,保健・医療・福祉だけでなく,障害者・家族,そして地域住民など,さまざまな連携による支援が必要と考える.
地域ネットワークに関する机上の話では,「どうすればつくれるか,どうすればうまく機能するのか」などの議論になりやすく,「ネットワーク」が「目的」になりかねない.しかし,地域ネットワークはあくまでも障害者が地域で充実した生活を送るための「手段」であり,このことを常に念頭におくことが重要である.そのためにも,障害者が地域で生活するうえで何が問題であるのかを明らかにする必要がある.
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