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ゆったりとした時間が流れる憩いの場—ボランティアによる痴呆性老人デイルーム 稲毛ホワイエ
石井 義治
pp.669-672
発行日 1992年9月10日
Published Date 1992/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900552
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「ホワイエだより」を本誌に連載中の稲毛ホワイエ(以下ホワイエ)は,ボランティアが運営する民間の痴呆性老人デイルームで,月・火・木曜日の1週間に3日開かれている。場所は千葉市のJRの稲毛駅から徒歩2分にあるマンションの2階部分の30坪を使っている。近くで開業している精神科医の大塚明彦先生が「ぼけ老人をかかえる家族の会」の会員に,それまで診療所として使っていた場所を提供したことがきっかけとなってホワイエが発足,今年の秋で開設されて5年目を迎える。ホワイエとはフランス語で炉,ホールとかホーム,または憩いの場という意味だそうだ。
ホワイエの1日は,家族に送られて来るお迎えることから始まる。8時30分,ボランティアは,やって来たお年寄りに話しかけて気分をほぐす一方,家族たちとお年寄りの様子などの情報交換と忙しい。お年寄りがそろったところでミーティング。その日の予定,注意事項,昼食のメニューなど打ち合わせる。当日みえたお年寄りは7名。ボランティアのいない間,静かに椅子に腰掛けている人,眠ったままのような人とさまざまである。
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