特集 老人の在宅ケア(2)各職種の取り組み
〈作業療法士の立場から〉
日常生活の自立と生きがい作りへの援助
辻 郁
1
1石川県松任保健所
pp.897-899
発行日 1988年10月10日
Published Date 1988/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207618
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はじめに
昭和59年5月,石川県は老人保健法に基づく機能訓練事業の充実を第一の目的に,作業療法士を採用した。医療を終了した障害者や老人がいかに家庭生活や社会生活に適応していくのか,身体面・精神面・社会面からアプローチできる職種であるというのが採用理由であった。
さて採用された作業療法士はと言えば,「保健所? 赤ちゃんの健診をして,のら犬を捕獲する所」「公衆衛生? 伝染病を予防すること」とたいへん乏しい知識を持って勤務をはじめた。ただ,病院勤務中,再発作ではなく身体機能の低下による再入院患者とも接してきたので,家庭生活の重要性,地域でのフォローの大切さは十分に感じていた。
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