特集 口腔ケアに注目を
私たちの口腔ケア実践
重複生活行動障害者の自立を援助して
能條 多恵子
1
,
城 美奈子
1
,
札幌麻生脳神経外科病院口腔ケア研究会メンバー
1札幌麻生脳神経外科病院看護部
pp.907-913
発行日 1996年10月1日
Published Date 1996/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905189
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はじめに
人間にとって本来,食べるという営みは楽しいものであり,欲求としても強いものであろう.ところが,病気を持ったことで食べる機能が障害されたり,食べる営みが自分の力でできなくなったとき,食べる楽しみも欲求もなかなか保障してもらえないのが現状である.
特に脳外科領域においては,片麻痺,嚥下障害,意識障害など,直接食べる営みを阻害する要素を伴いやすい.このことから,口腔ケアの位置づけはなににも増して重要である.今回,看護の役割視点から口腔ケアをどのように位置づけ,取り組んでいくべきなのかを,当院の口腔ケア研究会でまとめた事例も紹介しながら述べてみたい.
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