特集 保健婦学生がインタビュー 先輩が語る戦後の活動の軌跡(4)—19都県・25人の証言
九州
保健婦養成所第1回生の誇りを持ち続けて40年—広岡フサヱさん(鹿児島県)
池亀 英子
1
,
石坂 和枝
1
1鹿児島県立保健婦学校
pp.356-360
発行日 1985年5月10日
Published Date 1985/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206996
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はじめに
私たちは入学当初,欧米,日本,鹿児島県の公衆衛生看護の歴史的発展過程について学習した。今回の地域保健実習では,個人に焦点をしぼり,過去の保健婦活動が現在の活動へどのような業務内容の変遷をたどって引ぎ継がれてきたかを学んだ。その個人とは,私たちが実習した保健所の婦長広岡フサエさんである。広岡さんは,鹿児島県で初めて保健婦の教育のために設立された,鹿児島県社会事業協会立保健婦養成所の第1回卒業生である。昭和19年から国保駐在保健婦として,さらに昭和23年からは県の保健婦として40年間にわたる保健婦活動を行ってこられた。
私たちは,3週間の保健所実習中に特設したインタビューの他,折にふれて保健婦活動に対する姿勢,家庭と仕事を両立してきての感想,そして今後の保健婦のあり方についてお聞きしたので,私たちなりにまとめたものをここに紹介する。
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