特集 保健婦学生がインタビュー 先輩が語る戦後の活動の軌跡(4)—19都県・25人の証言
九州
村人を思いやる暖かい心と頼もしい行動力—西アサカさん(熊本県)
那須 酉子
1
1熊本県立公衆衛生看護学院
pp.352-356
発行日 1985年5月10日
Published Date 1985/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206995
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はじめに
保健婦の活動は,長く勤務し地域に根ざしていくことで,効果があると私は学習した。そのころ,熊本県球磨郡山江村に36年もの長い間勤務し,その活動は地味ではあるが,着実に村に根づき業績をあげて,今は第一線を退かれた西アサカさんという保健婦の存在を知った。そこで,西さんの軌跡を振り返ることにより,地域に根ざした保健婦とはどういうものか考えてみたいと興味をもった。
残暑の厳しい8月下旬,期待に胸をはずませ,少々緊張気味にインタビューに臨んだ。インタビューを進めていくうちに,だんだんと西さんの活動の話に吸いこまれていった。どの話も西さんの頼もしさや忍耐力,山江村の人々を思いやる暖かい心があふれたものであった。
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