連載 私達を育ててくれた事例・6
体験した援助の現実的限界性(1)
久常 節子
1
1福井県立短期大学看護科
pp.734-739
発行日 1976年11月10日
Published Date 1976/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205773
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地域での看護が一つの壁にあたった時,集団活動や組織化によって要求をまとめ,調査や運動によって限界を突破した例は,高知県の寝たきり患者訪問調査の結果をてことしたホームヘルパー充実の経過や,群馬県東村の患者家族の運動による精神への国保10割給付などを引合いに出すまでもなく,身近かに見つけられるであろう。そして,これらの活動は,日々の積み重ねられた個別的援助が発酵・醸造されていった経過をぬきにしては,考えられない。
しかし,今回の援助の現実的限界性は,常に対応能力に限界をもちながら活動している。私たち保健婦自身に焦点をあてたいと思う。
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