連載 私達を育ててくれた事例・3
看護の対象と援助の考え方が生まれた経過(2)
久常 節子
1
1県立福井短大看護科
pp.321-326
発行日 1976年6月10日
Published Date 1976/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205717
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"看護の対象と援助の考え方が生まれた経過"を第2回で述べたが,こうした流れが一つの事例に集約され,表現されたものを,今回は紹介したい。この事例を担当した(i)は,昭和48年3月保健婦学院を卒業し,48年11月には,"何が保健婦活動かつかめず,いらだち,すべてが中途半端な気がして充実感など味わうことがなかった"と第1回で紹介した保健婦であるが,昭和49年2月生まれの子供の調査を契機として,「個—家族—地域社会—社会制度といったとらえ方を援助の中にもつことができるようになり,調査をはじめて,まもなくかかわりを持つようになったこの事例に応用することができ,失敗もしたが,一つの視点をもって取り組むきっかけになった」と述べている。(第2回で示した訪問・面接合わせて2回以上かかわったケースの比較の昭和49年9月に8回訪問しているケースである。)
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