特集 不死烏としてはばたく保健婦
財団法人ひかり協会ができるまでの歩み
近頃思うこと
太田 明子
1
1事後調査の会・大阪府茨木保健所
pp.584-587
発行日 1974年9月10日
Published Date 1974/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205519
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この7年間,私は何を……
今から7年前,保健所に就職して間もない私は,3万人近い人口を割り当てられ,何をしたらよいかわからず,途方にくれていた。
しかし,私には,仕事を通しての種々の悩みをぶつけ合う仲間(はばたけグループ)がいた。この"はばたけ"の会合で,仕事の"壁"について話し合った時,助言者としての丸山先生が,「君達がカベと言っているのはどんなカベなのか。君達はカベに突当たる前に,自分自身をワクにはめているのではないか」と指摘され,更に,「ワクを越えてカベにぶつかるために,13年前の森永ミルク中毒児のことを考えてみないか」という問題を提起された。当時の私は,森永ミルク事件のことなどほとんど記憶になく,丸山先生が私達に,何をせよと言っておられるのかを理解するのに時間がかかった。
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