研究・調査・報告
住民の健康観・病気観に関する研究—〈主婦を対象とした調査・その1〉
内田 靖子
1
,
荒井 直子
2
1国立公衆衛生院看護学部
2立教大学応用社会学修士課程
pp.65-77
発行日 1971年10月10日
Published Date 1971/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204975
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はじめに
保健婦は地域住民を対象として看護活動を実施しているが,対象となる住民は年齢も職業も経済状態も教育程度なども多様であり,さらにひとりびとり異なった生活の歴史を有している。このように異なる生活背景のなかから生ずる,健康に対する考え方や疾病に対する心がまえはさまざまであり,もはや平均化され,画一化された援助では役にたたないことが明らかである。
健康に対する考え方(感じ方),あるいは疾病に対する考え方(感じ方)は,健康を保持し,疾病を予防し,疾病を回復するうえで非常に重要な影響を及ぼすと考えられる。それゆえ,地域住民の健康観・疾病観を理解してはじめてよい看護活動ができるといえよう。このような反省から,われわれはこの研究を始めた。
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