連載 この目で見たアメリカの精神衛生活動・3
精神衛生分野に働く女性たち
増田 陸郎
1
1東京目黒保健所
pp.41-46
発行日 1971年10月10日
Published Date 1971/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662204967
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はしがき
私が地域精神衛生活動の勉強で訪れたなかでもハワイからミズーリ州にいたる間,精神衛生センターや訓練所などのトップは不思議にほとんど女性だった。とにかく就職の点でアメリカでは男女の差別がないらしい。そして心ひかれる女性は独身が多かった。男子も劣等感のためか独身が意外とおり,同性愛もこんなところに原因があるのかもしれない。15万人中3,000人が同性愛であるという統計がでている。とにかくどんどん発展していく国は,西ドイツなどでも女性の進出がめざましいとの印象を受けた。女性のいる職場はなんとなくなごやかで心なごむものがあった。ことにハワイ,カリフォルニア,コロラド州あたりまでは,行く先々で日系女性がそれぞれの地位を得てりっぱに活躍していて頼もしかった。ここでは精神衛生の分野で働くソーシャルワーカー,看護婦,テクニシャンなどを中心に,私の乏しい見聞のなかから印象深かったものをとりまとめてみた。
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