連載 保健指導を科学する・11
保健婦活動の事例をもとにした社会学,社会倫理学,臨床心理学的な考察
保健指導と知覚・評価の枠組
波多野 梗子
1
1東大医学部保健学科
pp.72-73
発行日 1966年12月10日
Published Date 1966/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203809
- 有料閲覧
- 文献概要
この事例では,保健婦の熱心な努力にもかかわらず,母親が子どもに医療を受けさせようとしないありさまが,いろいろな角度から描かれている。これまでの保健指導の結果では,保健婦と母親の意見はまったく一致しておらず,これから先の見通しも明かるいとはいえない。
そこで,ここでは,このような保健婦の指導と,母親のとっている行動(先天性股関節脱臼にもかかわらず,医療をうけさせようとしないこと)とのくいちがいが,なぜ生ずるのかに焦点をあててみることにしょう。
Copyright © 1966, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.