連載 保健指導を科学する・11
保健婦活動の事例をもとにした社会学,社会倫理学,臨床心理学的な考察
事例—どうしたら医療を受けさせることができるか—先天性股関節脱臼の1事例
大垣 幸子
1
1埼玉県立女子公衆衛生学院
pp.69-71
発行日 1966年12月10日
Published Date 1966/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203808
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I.ケース紹介
水○里○ 2歳 昭和38年1月7日生 先天性股関節脱白第3度
経過 昭和38年1月7日末熟児2000gとして出生,昭和38年5月24日鴻巣H. Cの乳幼児一斉検診が"開排制限あり要精密"といわれたが,病弱のためそのまま様子観察する。6カ月後,大宮日赤病院整形外科で受診し,L. C. Cといわれて入院。牽引15日間で費用が続かず退院した。その後,鴻巣市某整形外科医院および加須市某医院で受診したがいずれも大病院での治療を勧められて,東京の2つの大学病院へ受診しX. Pを撮る。入院を勧められその気になってBedのあくのを待つうち費用がなくなりそのまま放置した。昭和40年6月ごろよりやっと独り歩きができるようになり,10月初めごろから保育園に通い始めたとのこと。
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