書評
—土屋健三郎—看護研究の方法とまとめ方
坂本 弘
pp.90
発行日 1965年3月10日
Published Date 1965/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203346
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研究することへの明るさを与える
優秀な看護婦や保健婦から,「看護学や公衆衛生看護学は,はたして科学としての学問なのだろうか」とか,「学問的基盤はなにか」とか,「医学の借り物ではないか」という疑問がなげかけられることが多い.また,医療や研究におけるチームワークを概念的には認め,医師,看護婦,保健婦などの医療従事者が,おのおの独立した職能を持つことを形式的にとなえる人はたくさんでてきても,実証的に示した人は,日本では少ない.
このような疑問によく答え,真のチームワークの中で,看護婦や保健婦の科学に対する役割りについて,親切に手をとって教えているのが本著であろう.看護学や保健学の科学としての学問にするにない手が,実際活動をしている看護婦や保健婦であることを強調し,研究することについて順序よくときあかしてくれている.そして,くり返し文献の引き方,読み方を述べると同時に,要は実際に研究し,それを自分の手でまとめてみることだと述べている.
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