追悼
故 土屋弘吉先生を偲ぶ
横山 巌
1
1北里大学医学部
pp.1110-1111
発行日 1992年10月10日
Published Date 1992/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107220
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土屋弘吉先生は平成4年8月4日,心筋梗塞のために卒然としてこの世を去られた.先生は整形外科医としても高名であるが,わが国のリハビリテーション医学を育成発展させた功労者として不朽の名を留められた.いつもわれわれ後輩を励ましお導き戴いたあの慈愛に満ちた温顔にもうお目にかかれないと思うと,大きな悲しみに胸を塞がれてしまう.
先生のお名前に初めて接したのは,昭和38年に私がニューヨーク大学リハビリテーション科に留学していた時だった.卒業後15年を経て言葉の不自由な異国でのレジデント生活に幾許かの悩みや不満を持っていた私は,当時横浜市大整形外科教授であった先生が5年前に福島県立医大教授であったにもかかわらず,ここで同じ生活を送られたことを知って驚き,叱咤激励された思いがし,粛然として背すじを正す思いをした.
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