らいぶらりい
—土屋健三郎著—看護研究の方法とまとめ方はめじて研究を志す人のために,他
早川 かつ
1
1大阪赤十字病院
pp.46-47
発行日 1964年9月1日
Published Date 1964/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202831
- 有料閲覧
- 文献概要
慶大助教授の土屋先生がお書きになった"看護研究の方法とまとめ方——はじめて研究を志す人のために——"を医学書院からいただきまして,この暑いのに読まねばならぬかと思いながら,頁を開きました.ところが,冒頭から非常にわかりやすく,興味深く書かれていて,最後まで一気に読んでしまいました.そして私の心に残ったことは,看護研究は誰にでも出来る,私にも出来る,そして看護学を確立するためには,私たちナースが研究を行ない,それを正しい作法で,誰にでも納得される論文にして,積み上げてゆかなければならないということです.この本の著者は医師ですが,看護の本質を非常によく把握して下さっていて,看護研究のねらいをどの辺につけたらよいかの示唆を与え,また研究の動機は"なぜ"という疑問から出発するものであるから,研究を行なう動機をつかむことの必要性を説いておられます.それには,ナースが毎日の業務に多忙で,研究や論文発表をする余裕はない,などと言わないで,よく書物を読み,広く世界中の文献に目を通すよう,少なくとも現在の看護学校では,かなりの英語教育が行なわれているので,全文にわたって辞書をひく意気ごみで英語の文献を読みなさい,とはげまして下さっています.
Copyright © 1964, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.